2024年10月14日月曜日

東京都教員採用試験の倍率は?小学校は最終1.2倍・応募2.4倍【2026年最新】

最終更新:2026年7月24日

東京都教員採用試験について調べると、 「小学校は1.2倍だから簡単なのでは?」 「倍率が低い今なら、ほとんど合格できるのでは?」 と思う人もいるかもしれません。

しかし、倍率を見るときには、 「応募倍率」と「最終倍率」を区別する必要があります。

直近の確定結果では、東京都の小学校全科合計の最終倍率は1.2倍でした。 一方、現在実施されている選考の小学校全科の応募倍率は2.4倍です。

どちらも正しい数字ですが、対象年度と計算方法が異なります。

私は、時期の異なる東京都教員採用試験で2度最終合格しました。 この記事では、東京都教育委員会の公式資料を基に、最新倍率の見方と、 倍率が低くても油断してはいけない理由を解説します。

この記事の結論
  • 直近の確定結果では、小学校全科合計の最終倍率は1.2倍
  • 現在実施中の選考では、小学校全科の応募倍率は2.4倍
  • 応募倍率と最終倍率は、分母と分子が異なる
  • 東京都全体の現在の応募倍率は3.2倍
  • 低倍率でも、基準を満たさなければ合格できない
  • 倍率よりも、筆記・論文・面接を総合的に準備することが重要

東京都教員採用試験の最新倍率

まず、現在公表されている最新データを整理します。

選考 段階 小学校全科 倍率
令和7年度実施
令和8年度採用
確定結果 受験者2,569人
名簿登載者2,213人
最終1.2倍
令和8年度実施
令和9年度採用
応募時点 応募者2,813人
採用見込1,190人
応募2.4倍

令和8年度に実施されている選考は、2026年7月24日現在、 最終結果がまだ発表されていません。

そのため、現在分かるのは「応募倍率」であり、 最終的な受験者数や名簿登載者数を使った「最終倍率」ではありません。

応募倍率と最終倍率の違い

応募倍率

応募倍率は、おおむね次の数字を基に計算されます。

応募者数 ÷ 採用見込者数

申込みをしたものの、実際には受験しない人もいます。 また、選考区分や免除制度の違いもあるため、 応募倍率だけで最終的な合格可能性を判断することはできません。

最終倍率

東京都の選考結果資料では、次の数字を基に倍率が示されています。

受験者数 ÷ 名簿登載者数

名簿登載者とは、選考を通過し、採用候補者名簿に登載された人です。

応募者全員を分母にする応募倍率よりも、 実際に受験した人を分母にする最終倍率の方が低くなる場合があります。

注意
「応募倍率2.4倍」と「最終倍率1.2倍」を直接比較して、 倍率が急激に下がったと判断することはできません。 対象年度と計算方法が違うからです。

現在の応募倍率は再び上昇している

「教員採用試験の倍率は下がり続けている」と一括りにするのも正確ではありません。

令和8年度実施・令和9年度採用選考では、 東京都全体の応募者数は10,728人、採用見込者数は3,405人で、 応募倍率は3.2倍でした。

前年度の全体応募倍率は3.1倍だったため、 現在の応募倍率はわずかに上昇しています。

主な校種等 応募者数 応募倍率
小学校全科
英語コースを含む
2,813人 2.4倍
中・高共通等 5,510人 3.8倍
特別支援学校 661人 1.6倍
全体 10,728人 3.2倍

校種や教科によって倍率は大きく異なります。 「東京都は低倍率だから簡単」と全体を一つの数字で捉えるのは危険です。

小学校が1.2倍でも油断できない理由

1.定員以内なら全員合格する試験ではない

教員採用試験は、単純に成績上位者を採用見込者数まで並べるだけの試験ではありません。

筆記、論文、面接など、それぞれで教員として必要な力を確認されます。 応募者が少なくても、必要な基準を満たしていなければ、 名簿登載に至らない可能性があります。

2.倍率は校種や教科をまとめた平均値

小学校全科合計が1.2倍でも、 すべての選考区分、受験者、試験段階が同じ条件という意味ではありません。

中学校・高等学校の教科によっては、 小学校より高い倍率となっています。

自分が受験する校種、教科、選考区分の条件を確認することが必要です。

3.低倍率でも面接対策は必要

東京都の第二次選考では、個人面接が行われます。

面接では、志望動機を暗記して話すだけでは不十分です。

  • なぜ東京都を志望するのか
  • どのような教師になりたいのか
  • 児童・生徒への具体的な対応
  • 保護者や同僚との連携
  • 困難な場面での判断
  • 自分の経験を教育へどう生かすか

こうした内容を、自分の経験と結び付けて具体的に話せるようにする必要があります。

4.倍率が低いと準備不足になりやすい

低倍率という情報を見て、 「少し勉強すれば受かるだろう」と考えること自体がリスクになります。

倍率が高い年でも低い年でも、 合格するために準備する内容は大きく変わりません。

むしろ、周囲が油断しやすい状況だからこそ、 基本的な対策を着実に行った受験者が有利になります。

令和8年度実施選考の主な内容

令和8年度実施・令和9年度採用選考の採用見込者数は、 全体で3,405人です。

一般選考の第一次選考では、基本的に次の試験が行われます。 ただし、選考区分によって免除される試験があります。

  • 教職教養
  • 専門教養
  • 論文

第二次選考では個人面接があり、 対象となる校種・教科では実技試験も行われます。

SPI3を利用できるのは一部の校種・教科だけ

東京都では、教職教養に代えてSPI3を利用できる制度があります。

ただし、令和8年度実施選考で対象となるのは、 「中学校・高等学校共通 英語」と「中学校 技術」です。

小学校全科を含め、すべての受験者がSPI3を選択できるわけではありません。 自分の受験区分を必ず実施要綱で確認してください。

大学3年生前倒し選考も実施

大学3年生等を対象として、教職教養と専門教養を前倒しで受験する制度もあります。

選考を通過し、翌年度に同じ校種・教科で申し込むと、 教職教養と専門教養が免除される仕組みです。

ただし、翌年度の申込みは別途必要であり、 前倒し選考を通過しただけで最終合格になるわけではありません。

倍率に左右されず合格するための対策

1.自分の選考区分を最初に確認する

東京都には、一般選考だけでなく、 教員経験者、社会人経験者、大学推薦、前倒し選考など、 複数の選考方法があります。

免除される試験や必要書類が異なるため、 勉強を始める前に自分の選考区分を確認してください。

2.過去問から必要な勉強量を判断する

倍率ではなく、過去問を解いた結果から勉強量を判断します。

  • 教職教養で何点取れるか
  • 専門教養の苦手分野はどこか
  • 時間内に問題を解き切れるか
  • 論文を制限時間内にまとめられるか

まず一度、時間を測って過去問を解き、 現在地を確認することが重要です。

3.論文は読むだけでなく実際に書く

論文対策では、模範答案を読んだだけで書けるようにはなりません。

課題、原因、具体的な取組、期待する効果を整理し、 制限時間内に一つの文章へまとめる練習が必要です。

少なくとも、本番前には複数のテーマで実際に書き、 内容と文章の両方を見直してください。

4.面接回答を自分の経験と結び付ける

面接対策本の回答を、そのまま暗記しても説得力は生まれません。

自分が実際に経験したことを基に、 そのとき何を考え、どう行動し、何を学んだのかを整理します。

大きな実績である必要はありません。 アルバイト、教育実習、学校生活、仕事、地域活動などから、 教育へつながる経験を具体的に伝えることが大切です。

5.声に出して練習する

頭の中では答えられても、 面接官を前にすると言葉が出なくなることがあります。

回答を文章で完成させるだけでなく、 30秒、1分、2分など時間を変えて、声に出して練習してください。

東京都で2度最終合格した経験から

私は、社会人から教員採用試験を受験し、 時期の異なる東京都の選考で2度最終合格しました。

選考制度や倍率は、年度によって変わります。 しかし、合格のために必要な基本は大きく変わりません。

  • 公式情報を確認する
  • 過去問で現在地を把握する
  • 苦手分野へ時間を配分する
  • 論文を実際に書く
  • 面接で自分の経験を具体的に話す
  • 教育課題に対する自分の考えをもつ

倍率が低いから合格できるのではありません。

倍率がどう変わっても合格できる準備をした人が、最終的に強い というのが、私の実感です。

よくある質問

東京都の小学校は本当に1.2倍ですか?

直近の確定結果である令和7年度実施・令和8年度採用選考では、 小学校全科合計の最終倍率は1.2倍です。

ただし、現在実施されている令和8年度実施・令和9年度採用選考の 小学校全科の応募倍率は2.4倍です。

1.2倍なら、ほぼ全員が合格しますか?

いいえ。 1.2倍は受験者数と名簿登載者数から算出した全体の結果です。

必要な基準を満たしていなければ、 採用見込者数に余裕があっても名簿登載されるとは限りません。

応募倍率と最終倍率のどちらを見ればよいですか?

どちらも参考になりますが、意味が異なります。

応募時点の競争状況を見るなら応募倍率、 実際の受験結果を見るなら最終倍率を確認します。

数字を見る際は、対象年度と計算方法を必ず確認してください。

東京都の教員採用試験では誰でもSPI3を選べますか?

令和8年度実施選考では、SPI3を利用できるのは、 中学校・高等学校共通の英語と、中学校の技術です。

小学校全科では選択できません。

まとめ

東京都教員採用試験の倍率は、次のように整理できます。

  • 直近の小学校全科合計の最終倍率は1.2倍
  • 現在の小学校全科の応募倍率は2.4倍
  • 現在の東京都全体の応募倍率は3.2倍
  • 応募倍率と最終倍率は計算方法が異なる
  • 校種や教科によって倍率には大きな差がある
  • 低倍率でも基準を満たさなければ合格できない
  • 筆記、論文、面接を総合的に準備する必要がある

倍率の低さは、受験を決断する後押しにはなります。

しかし、倍率を見て安心するのではなく、 今から何を準備すべきかを具体的に決めることが大切です。

教採の論文・面接・集団討論の実践教材

私が実際の受験経験を基に作成した教材を、noteで公開しています。

実践教材を見る

※選考制度、採用見込者数、日程等は変更される可能性があります。 受験時には必ず東京都教育委員会の最新の実施要綱を確認してください。

2024年9月14日土曜日

教員採用試験に合格するための「過去問の徹底活用」ガイド

 過去問の重要性とその活用法

教員採用試験に独学で合格するための最も効果的な戦略の一つが、

過去問の徹底活用です。


過去問は、出題傾向や問題の形式を理解するための貴重な資料であり、

どのようなテーマが繰り返し出題されるのかを知る手がかりとなります。


単なる知識の暗記だけではなく、

出題者の意図や教育現場で求められる能力を理解することが合格への鍵となります。


"教員採用試験のブログ用イラスト。デスク上には本、黒板、コンピュータがあり、勉強と準備を象徴。背景には教育の象徴として卒業帽や電球が描かれている。全体的な色合いはブルー、グリーン、イエローで、落ち着きと集中を表現している。"


1. 過去問の分析の始め方

まず最初に、過去5年分の問題を集めることから始めます。

最近の傾向を掴むため、特に直近3年分の問題に重点を置きましょう。


過去問を解く際には、時間を計りながら実際の試験と同じ条件で取り組むことで、

試験本番での時間配分の感覚を養うことができます。


解答後には、必ず解答解説を確認し、自分の解答の正誤だけでなく、

その問題の意図や解答の根拠を理解することが重要です。


2. 問題のパターンを見抜く

過去問を分析する際には、頻出するテーマや問題のパターンを見抜くことがポイントです。


例えば、教育法規や教育心理に関する問題は、

毎年のように出題される傾向があります。


また、記述式の問題では、どのような構成や表現が高評価を得られるかを

過去の模範解答から学び、自分の解答に取り入れていきます。


3. 弱点を洗い出す

過去問を解いていると、自分の得意分野と苦手分野が見えてきます。


苦手な分野に関しては、なぜ間違えたのか、

どの部分の知識が不足しているのかを徹底的に分析し、

弱点を克服するための学習計画を立てましょう。


例えば、教育心理が苦手であれば、基本的な理論やその応用例を繰り返し学習し、

関連する問題を集中的に解くことで知識を定着させます。


4. オリジナル問題集の作成

過去問の中から、自分が苦手とする問題や重要だと思う問題をピックアップし、

オリジナルの問題集を作成することをおすすめします。


この問題集を繰り返し解くことで、自分の弱点を補強し、

確実に得点を積み上げることができます。

また、問題の背景や関連する知識も併せてまとめておくと、

理解が深まりやすくなります。


大変だったら、間違えた問題をスマホで写真を撮り、
それをグーグルファイルに保存し、いつでもすぐ復習できるように

しておくだけでも合格率はぐっと高まります。


5. 実践力の養成

過去問を解くことは、単に知識を確認するだけでなく、

実際の試験における問題解決能力を養うためのトレーニングでもあります。


本番さながらの環境で何度も過去問に取り組むことで、

問題に対する瞬時の判断力や、限られた時間内で効率的に

解答を導くスキルを磨くことができます。


6. 時事問題と関連付ける

教育現場では、時事問題や最新の教育政策も重要なトピックとなります。


過去問で取り上げられたテーマに関連する最新のニュースや政策をチェックし、

自分の考えを持つようにしましょう。


面接や論述問題で、最新の情報を踏まえた自分の意見を述べることができれば、

他の受験者との差別化が図れます。


まとめ

過去問の徹底活用は、教員採用試験に独学で合格するための最も有効な方法の一つです。


単に過去問を解くだけでなく、問題のパターン分析、弱点の克服、実践力の養成

に至るまで、深く掘り下げて取り組むことで、

試験本番での合格を確実にすることができます。


過去問を自分のものにし、万全の準備で試験に挑みましょう。

2022年8月12日金曜日

東京都教員採用試験「単元指導計画」は折っても良いのか。

 東京都教員採用試験の2次試験では

単元指導計画の提出が求められています。


昔はB4だったかと思いますが、

今はA3になったようです。


A3はかなりの大きさになるので、

そのままだと持ち運びが面倒になります。


ここで単元指導計画は折り曲げても良いものなのか、

そのまま綺麗な状態のまま提出する必要があるのかを

疑問に思う方がいるかもしれません。


わざわざ製図用の筒のようなものに単元指導計画を入れている方も

稀にいるようです。


でも、答えを先に言わせていただきます。


面接官が受験者を評価する基準の中に、

単元指導計画を折り曲げたか、折り曲げていないかは

含まれていません。


どちらも同じ評価になります。


なので、安心して折り曲げてください。


と言っても、角をしっかり合わせて折り曲げてくださいね。


単元指導計画の印刷は自分の印刷機がある方もいるかとは思いますが、

わざわざA3の用紙を買いにいくのも面倒だと思うので、

セブンイレブンのネットプリントを利用したら便利だと思います。


セブンイレブンのネットプリント


受験頑張ってください。

2022年8月11日木曜日

教員採用試験の集団討論対策|東京都教採に2度最終合格した経験者が解説

教員採用試験の集団討論を前にして、次のようなことで悩んでいませんか。

  • 何回くらい発言すればよいのか
  • 司会を引き受けた方が評価されるのか
  • 他の受験者の意見に、どう返せばよいのか
  • 自分と違う意見が出たとき、反対してよいのか
  • 誰も話さないとき、自分から発言してよいのか

集団討論には、筆記試験のような明確な正解がありません。

発言回数を増やせばよいわけでも、司会を務めれば必ず高く評価されるわけでもありません。 一方で、他の受験者に合わせているだけでは、自分の考えを示せません。

私は東京都の教員採用試験を、2004年前後と2022年の2回受験しました。 一度教員を退職した後、約18年を経て再受験したためです。

結果は、2回とも最終合格でした。

この記事では、2回の集団討論を実際に経験して分かった、 発言、傾聴、立ち回りの基本を解説します。

現在の東京都教採について

東京都では、2023年実施の教員採用選考から集団面接が廃止されました。 2026年実施の最新選考でも、第二次選考は個人面接と対象者の実技です。

この記事は現在の東京都教採で集団討論が行われている、という意味ではありません。 現在も集団討論・集団討議を実施する自治体を受験する人に向けて、 私の実体験から応用できる考え方を紹介しています。

東京都教員採用選考の最新実施要綱を確認する

2004年と2022年に経験した集団討論

私が受験した2回の試験では、テーマの提示方法が異なっていました。

受験時期 テーマの提示方法 出題されたテーマ
2004年前後 事前提示なし 過疎化が進んだ商店街を活性化するためには、という趣旨
2022年 4テーマを事前提示 児童が自信をもつために担任としてどう取り組むか、という趣旨

2004年前後は教育と直接関係のないテーマでしたが、2022年は学校現場に関するテーマでした。

一方、集団討論の基本的な構成は、2回ともほぼ同じでした。

  • 最初に一人ずつ指名される
  • 90秒以内で自分の意見を述べる
  • その後、受験者5人で約70分間話し合う
  • 司会は立てても立てなくてもよい
  • 評価者は討論中に口を挟まない
  • 最後にグループとして結論を発表する時間はない

2022年の会場では、受験者5人が机と椅子を使って横一列に座り、 正面に評価者が3人いました。

テーマの提示後には、A4の白紙へ1分30秒から2分ほどメモでき、 討論中もメモを取ることが認められていました。

集団討論で最も大切だと感じたこと

2回の受験を通して、私が最も大切だと感じたのは、 相手の意見を受け止めたうえで、自分の考えを加えることです。

例えば、他の受験者が次のように発言したとします。

児童に自信をもたせるためには、教師が児童のよいところを見つけて褒めることが大切です。

ここで、

私も賛成です。

だけで終わると、自分の考えがほとんど伝わりません。

次のように、相手の意見を受けながら、自分の視点を加えます。

児童のよいところを教師が認めるという意見は大切だと思います。

そのうえで、教師に褒められるだけでなく、児童自身が自分の成長に気付けるようにすることも必要だと考えます。

例えば、以前の作品や学習記録と比較し、自分で伸びたところを振り返る時間を設けます。

この発言には、次の要素が入っています。

  • 相手の話を聞いている
  • 相手の意見を尊重している
  • 自分の視点を加えている
  • 具体的な取組を示している

協調性と迎合は違う

2022年の試験では、他の受験者の意見に賛成することが中心で、 自分の考えや具体策がほとんど見えない人がいました。

協調性を示そうとしていたのかもしれません。

しかし、協調性とは、自分の考えを消して周囲に合わせることではありません。

相手を尊重しながらも、次のいずれかを加える必要があります。

  • 賛成する理由
  • 具体例
  • 別の場面への応用
  • 不足している視点
  • 実際に行う取組
  • 期待できる効果

私は自分と少し異なる意見が出たときにも、すぐに否定せず、 次のように話しました。

なるほど。では、こういう場合はどうでしょうか。

相手がまだ扱っていない場面を示し、その意見をさらに深めるようにしました。

司会を無理に引き受ける必要はない

私は2回とも司会役を務めていません。

司会を立てても立てなくてもよい試験であれば、 司会を務めたというだけで高く評価されるとは限りません。

司会になった結果、

  • 進行ばかりを気にする
  • 自分の意見を言えなくなる
  • 他の受験者を無理に仕切る
  • 話の内容を理解できなくなる

という状態になれば、かえって不自然です。

重要なのは、司会という役割を得ることではなく、 必要な場面で自然に発言し、話合いを前へ進めることです。

誰も話さなくなったとき、私は特別な進行用語を使わず、 普段の会話のように入りました。

「さっきの話ですが、私はこう思います」

「今の意見を聞いて、もう一つ考えたことがあります」

「今の話に関連して、こういう場合はどうでしょうか」

発言回数だけを目標にしない

私は2022年の本番で、10回以上発言しました。

ただし、「10回以上話そう」と事前に決めていたわけではありません。 必要だと思った場面で自然に発言した結果です。

発言回数だけを目標にすると、

  • 他の人の発言を遮る
  • 同じ内容を繰り返す
  • まとまりかけた話を元へ戻す
  • 自分ばかりが話す
  • 他の人の発言機会を奪う

という失敗につながります。

大切なのは回数ではなく、その発言が、

  • 新しい視点を加えた
  • 抽象的な意見を具体化した
  • 他の受験者の意見をつないだ
  • 沈黙した話合いを動かした
  • 論点を整理した

という働きをしているかです。

発言していない時間も見られている

評価者は正面に座っています。

自分が発言しているときだけでなく、他の受験者の話を聞いているときの姿も見えます。

私が試験中に気になったのは、無表情で、うなずきが全くない受験者でした。

大げさな笑顔を作る必要はありませんが、

  • 話している人を見る
  • 自然にうなずく
  • 必要な箇所だけメモする
  • 表情を硬くしすぎない
  • 聞き取りやすい声で話す

といった、普段の会話でも必要な姿勢を意識しましょう。

集団討論を本番形式で練習したい人へ

この記事では基本的な考え方を紹介しました。
有料noteでは、2度の受験・2度の最終合格経験をもとに、 実際に練習できる教材としてまとめています。

  • 最初の90秒発言の作り方
  • A4メモ用紙の具体的な使い方
  • 相手の意見を受ける発言フレーズ
  • 自分と違う意見への対応
  • 模擬討論の会話例
  • 練習テーマ10問
  • 一人でできる7日間練習計画
  • 本番直前チェックリスト

読んで終わる体験談ではなく、声に出して練習できる内容です。

集団討論を受ける前の確認事項

集団討論の形式は、自治体、年度、校種、選考区分によって異なります。

過去に集団討論が行われていた自治体でも、翌年度に廃止や変更となる場合があります。 反対に、特定の選考区分だけで実施される場合もあります。

受験前には、必ず次の項目を公式の実施要項で確認してください。

  • 集団討論・集団討議の実施有無
  • 受験者の人数
  • 討論時間
  • テーマが事前提示されるか
  • 最初の個人発言があるか
  • 司会や役割についての指定
  • メモ用紙や筆記用具を使用できるか

まとめ

集団討論で大切なのは、立派な司会者になることでも、 誰よりも多く発言することでもありません。

  • 相手の話を聞く
  • 相手の意見を一度受け止める
  • 自分の視点や具体策を加える
  • 異なる意見をすぐに否定しない
  • 必要な場面では自分から発言する
  • 話合いが前へ進むように貢献する

集団討論を、評価者に好かれるための演技だと考えすぎないでください。

目の前の受験者と、本当に一つのテーマについて話し合う。 その中で、相手を尊重しながら、自分の考えも伝える。

それが、自然で説得力のある集団討論につながります。