「教員採用試験の参考書は、結局どれを買えばいいのか」
独学で教採を始めると、最初に迷いやすいのが教材選びです。
- 参考書と問題集は両方必要?
- 何冊くらい買えばいい?
- 教職教養・一般教養・専門教養を全部そろえる?
- 過去問はいつ買う?
- 有名なシリーズなら、とりあえず全部買っていい?
私は社会人から教員採用試験を独学で受験し、時期を隔てた2度の受験で最終合格しました。
その経験から強く言えるのは、参考書をたくさん持っていることと、合格に必要な勉強ができていることは別だということです。
- 最初に確認するのは参考書ではなく、自分の受験先の試験内容
- 次に過去問を1年分解いて現在地を確認する
- 参考書は弱点を理解するための「1冊」を基本にする
- 問題集も同じ分野で「1冊」を基本にする
- 足りないと分かってから追加する
- 教材を増やすより、1冊を使い切る方が重要
教員採用試験の参考書を買う前にやること
書店やAmazonで「教員採用試験」と検索すると、教職教養、一般教養、小学校全科、専門教養、論作文、面接など、かなり多くの教材が出てきます。
しかし、受験者全員が同じ教材を買う必要はありません。
自治体、校種、教科、選考区分によって、必要な試験は異なります。免除される試験がある場合もあります。
そのため、最初にやることは自分が受験する教育委員会の最新の実施要綱を確認することです。
「みんなが買っているから」という理由で教材を買うと、自分には必要のない科目へ時間とお金を使うことになります。
最初に買うべきなのは過去問
私は、参考書を選ぶ前に過去問を見ることをおすすめします。
理由は単純です。
過去問を見なければ、何をどこまで勉強すればよいのか判断できないからです。
まず1年分を時間を測って解いてみると、
- すでに解ける分野
- 知識が抜けている分野
- ほとんど分からない分野
- 勉強しなくても得点できそうな分野
が見えてきます。
その結果を見てから参考書を買えば、必要な教材をかなり絞れます。
過去問を何年分解くか、何周するかについては、こちらで詳しくまとめています。
→ 教員採用試験の過去問は何年分・何周やる?独学で2度最終合格した使い方
独学なら参考書・問題集は何冊必要?
「最低何冊あれば合格できますか?」と聞かれれば、私は最初から何冊も買わないことをすすめます。
基本形は次のように考えると分かりやすいです。
| 教材 | 役割 | 優先度 |
|---|---|---|
| 受験自治体の過去問 | 出題傾向・現在地を知る | 最優先 |
| 基本参考書 | 分からない内容を理解する | 必要な分野だけ |
| 問題集 | 知識を思い出す練習をする | 参考書とセット |
| 論作文・面接教材 | 二次試験等の実践対策 | 選考内容に応じて追加 |
つまり、教職教養対策が必要なら、
「過去問+教職教養の参考書1冊+問題集1冊」
という形から始めれば十分です。
小学校全科など専門教養の対策も必要なら、そこへ専門分野の教材を追加します。
最初から5冊も10冊も買う必要はありません。
参考書を選ぶ5つの基準
1.自分の受験科目に合っている
これが最優先です。
有名な教材でも、自分の受験区分で出題されない分野なら優先順位は下がります。
2.解説を読んで自分が理解できる
「評判がいい本」よりも、自分が読んで理解できる本を選びます。
可能なら書店で実際に数ページ読んでみてください。
同じ内容でも、文章中心の本、図表が多い本、要点を短くまとめた本など、構成はかなり違います。
3.問題集と行き来しやすい
参考書を読んだ後は、問題を解いて「自分で思い出せるか」を確認する必要があります。
そのため、参考書と問題集が連動しているシリーズは独学でも使いやすいです。
現在も教員採用試験向けには、参考書と演習問題を組み合わせて学べるシリーズが複数の出版社から販売されています。
4.現在の試験に対応している
中古本は安く購入できますが、教員採用試験では注意が必要です。
特に、
- 教育法規
- 学習指導要領
- 教育時事
- 自治体独自の出題
などは内容が変わる可能性があります。
知識理解用として古い本を補助的に使うことはできますが、メイン教材は現在の試験に対応したものを選ぶ方が安全です。
5.最後まで使えそうな量である
分厚い参考書を買っただけで安心してしまうことがあります。
しかし、本当に重要なのはページ数ではなく、必要な知識を本番で思い出せる状態にすることです。
仕事や大学の授業と両立する人なら、特に「最後まで回せるか」を基準にしてください。
現在どんな教材シリーズがある?
教員採用試験では、現在も複数の出版社から対策教材が販売されています。
代表的なものとして、協同出版には自治体別・教科別の参考書や過去問、全国版の過去問などがあります。
時事通信出版局にも、教職教養・一般教養・小学校全科などを対象とした参考書・問題集シリーズがあります。
どちらが絶対に優れているという話ではありません。
自分の受験先の出題内容と、自分の弱点に合う方を選ぶことが大切です。
教材の年度やラインアップは変わるため、購入するときは出版社の公式情報も確認してください。
問題集を何冊も買わない方がいい理由
独学では「まだ足りないのではないか」という不安から、新しい問題集を買いたくなることがあります。
しかし、
- Aの問題集を半分
- Bの問題集を3分の1
- Cの参考書を少し
と進めるより、必要な1冊を最後まで学習し、間違えた問題を再び解けるようにする方が弱点を把握しやすくなります。
新しい教材を追加するのは、今の教材を進めた結果、
「この分野の演習量だけが明らかに足りない」
と分かってからで十分です。
小学校全科はどう選ぶ?
小学校全科は科目数が多いため、すべてを同じ時間で勉強すると非効率になりやすい分野です。
まず受験自治体の過去問を解き、
- 得点できる教科
- 忘れている教科
- ほぼ勉強し直す必要がある教科
に分けます。
例えば、国語や社会はある程度解けても、算数の特定分野や理科を忘れているのであれば、そこへ勉強時間を集中させます。
「小学校全科だから全教科を最初から同じ量だけ勉強する」と考えないことがポイントです。
独学の教材選びで避けたい3つの失敗
失敗1.ランキングを見て全部買う
おすすめランキングは参考になりますが、受験自治体や現在の実力まで同じ人はいません。
過去問を確認してから選びましょう。
失敗2.参考書を読むだけで勉強した気になる
読めば「分かった」という感覚は得られます。
しかし試験では、自分で答えを思い出さなければなりません。
参考書を読んだ後は必ず問題を解きます。
失敗3.途中で教材を次々変える
新しい教材は魅力的に見えます。
しかし教材を変えるたびに最初から似た範囲を学び直していては、勉強時間を失います。
明確な問題がない限り、一度選んだ基本教材を軸に進めましょう。
忙しい社会人ほど「教材を減らす」
社会人受験では、大学生以上に勉強時間が限られることがあります。
その状態で教材を増やすと、
「全部やらなければ」
という新しい負担まで増えてしまいます。
大切なのは教材の冊数ではなく、限られた時間を合格に必要な分野へ集中させることです。
勉強時間そのものについて迷っている方はこちらも参考にしてください。
→ 教員採用試験の勉強時間は1日何時間?社会人・大学生別の目安と計画
まとめ|過去問を見てから必要な1冊を選ぶ
教員採用試験の参考書・問題集選びで重要なのは、「一番人気の本を探すこと」ではありません。
- 受験先の最新の試験内容を確認する
- 過去問を1年分解く
- 自分の弱点を把握する
- 必要な参考書を1冊選ぶ
- 対応する問題集で演習する
- 不足が分かってから教材を追加する
この順番なら、必要以上に教材を買わず、独学でも勉強の軸を作りやすくなります。
独学そのものに不安がある方は、こちらの記事もどうぞ。